ひろすけ童話賞受賞作品

  

第34回ひろすけ童話賞(令和6年度)

『いつもとちがう水よう日』 作・丸山 陽子 / 小学館

あらすじ

  ある水曜日、小学1年生のありすさんは帰り道で、同じクラスのかいくんから
「ぼくの家、すぐそこなんだ。遊びに来て」と、声をかけられます。
 かいくんはとても変わった家に住んでいましたが、見せてくれた宝物はありすさんと同じ「お菓子のおまけのカード」でした。
 2人は打ち解けて楽しく遊んでいると、お母さんが帰って来て、ありすさんは「あること」を理不尽に叱られます。
 翌日ありすさんは学校へ行くと、かいくんが宝物の入った箱を持って待っていました…...。
子ども時代の、忘れがたい「特別な1日」を描いた作品です。

受賞者プロフィール

1971年東京生まれ。幼少期、母の実家である九州の自然豊かな村で多くの時を過ごす。
教科書会社勤務を経て、「第3回昭和シェル石油現代美術賞」入選。絵本『もりのおるすばん』(童心社)でデビュー。同作はボローニャ チルドレンズ ブックフェアに出展され、好評を得た。

2014年ボローニャ チルドレンズ ブックフェアで開催されたイラストの特別展示に入選。

刊行したすべての作品は海外と日本で出版されている。

ー著作リストー

2012年『もりのおるすばん』(童心社)
2019年『リトルサンタ』(BL出版)
2020年『しあわせなクレヨン』(BL出版)
2024年『いつもとちがう水よう日』(小学館)

受賞者のことば

今回思いがけず賞をいただき、驚いております。
受賞作は今までと違う作風で「子どもの心の機微」を描くという、書いていて難しい作品でした。
わたしにとって挑戦作であった受賞作は、「ひろすけ童話賞」の主旨である「新しい童話世界を創設する作品」「ヒューマンな愛と善意、詩魂を継承する作品」として、評価していただけたのかもしれません。この賞に応募してくださった方、選んでくださった方々に心より感謝申し上げます。